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留学生をアルバイトで雇うルール|週28時間・長期休業・罰則

採用実務一次情報 15本
公開 2026/10/14最終確認 2026/10/14執筆 編集部
1週あたり(原則)28時間以内
長期休業期間中1日8時間以内
掛け持ちは合計で週28時間以内
不法就労助長罪の罰金(現行)300万円以下
分類採用の実務
所管入管庁・厚労省
最終確認日2026/10/14
出典15本

この記事の要約

留学生のアルバイトは資格外活動許可が前提で、原則週28時間以内、学則で定める長期休業中は1日8時間以内です。掛け持ち先との合計、在留カード裏面の見方、働けない店、卒業後の扱い、超過させた雇用主の罰則を整理します。

本文

留学生をアルバイトで雇えるのは、本人が出入国在留管理庁から資格外活動許可を受けている場合だけです。許可があっても働ける時間は原則として1週について28時間以内で、在籍する学校が学則で定める長期休業期間中に限り1日について8時間以内まで広がります。この時間はアルバイト先ごとではなく、掛け持ちしている全部の勤務先の合計で数えます。風俗営業等の営業所では働けず、学校を卒業・退学して在籍しなくなった後は許可の範囲から外れます。範囲を超えて働かせると、雇った側が入管法の不法就労助長罪に問われることがあります。この記事では、雇う側が確かめる順番と、違反したときの責任を、入管法と出入国在留管理庁・厚生労働省の資料で整理します(2026年10月14日確認)。

当サイトは人材紹介・登録支援機関・行政書士事務所に属さない解説メディアです。特定の人を雇えるかどうかの個別判断は行いません。判断に迷う場合は、地方出入国在留管理官署や外国人在留総合インフォメーションセンター、管轄のハローワークに確認してください。

PERMISSION01留学生は、原則として資格外活動許可がなければ働けない

在留資格「留学」は、それ自体では収入を伴う活動が認められていません。「留学」は入管法別表第一の四の表の在留資格で、同法第19条第1項第2号は、この表の在留資格の人が「収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動」を行うことを、同条第2項の許可を受けて行う場合を除いて禁じています。この許可が資格外活動許可で、本人が住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に申請します。手数料はかかりません。出入国在留管理庁のリーフレットも、「留学」「家族滞在」などの在留資格の人は資格外活動許可を受けていない限り就労できないと注意しています。

包括許可(いわゆるアルバイト)1週について28時間以内(教育機関の長期休業期間は1日について8時間以内)の活動をまとめて許可するもの。勤務先の名称や業務内容は指定されません。風俗営業等の営業所での活動は除かれ、留学生は教育機関に在籍している間に限られます
個別許可包括許可の範囲を超える活動について、活動先の機関の名称や業務内容などを定めて個々に許可するもの。その年度末で修業年度を終え卒業に必要な単位をほぼ修得した大学(短期大学を除く。)の学生や、修了年度の大学院生が、就職活動の一環としてインターンシップに従事し週28時間を超える場合などが例示されています
入国時の申請「留学」で新しく上陸の許可を受けた人は、上陸の許可に引き続いて、上陸した空港などの出入国港で包括許可を受けられます(「3月」の在留期間が決定された場合を除く)。来日直後でも許可を持っている人がいるのはこのためです
許可が要らない例外在籍する大学や高等専門学校(第4学年、第5学年及び専攻科に限る)で教育を受ける留学生(専ら日本語教育を受ける人を除く)が、その大学や高等専門学校との契約に基づいて報酬を受けて行う、教育や研究を補助する活動は資格外活動許可を要しません。学外の企業でのアルバイトはこの例外に当たりません(施行規則第19条の3第3号)

包括許可の「事業を運営する活動」には、個人事業主として配達などを受注し、稼働時間を客観的に確認できるものも含まれます。一方、業務委託契約や請負契約で標準的な労働時間が明確でない場合は、包括許可では足りず個別許可が必要とされています。雇用契約ではなく業務委託で留学生に仕事を出す場合も、時間を確かめられる形にしておく必要があります。

28 HOURS02週28時間は、全部の勤務先の合計で数える

週28時間の根拠は、入管法施行規則第19条第5項第1号です。包括許可で認められる活動を「一週について二十八時間以内」と定めています。出入国在留管理庁のリーフレットは、在留カード裏面に「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く。)」とある人について、複数のアルバイト先がある場合にはその合計が週28時間以内でなければならないと明記しています。厚生労働省の「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」も、アルバイト等で雇用する場合には資格外活動許可が必要で、資格外活動は原則として週28時間以内に制限されていることに留意するよう求めています。

  • 他の勤務先の時間は、本人に聞かないとわからない:自社のシフトが週20時間でも、別の店で週10時間働いていれば合計は30時間です。採用時に他のアルバイト先の有無と週の勤務時間を確認し、掛け持ちが変わったら申し出てもらう取り決めをしておくと、自社のシフトを組む根拠が残ります。
  • 上限いっぱいでシフトを組まない:急な欠員の穴埋めや残業で数時間延びると、合計が28時間を超えることがあります。自社の上限は、他の勤務先の時間を差し引いた残りの範囲で決めます。
  • 「1週」の区切り方:施行規則と出入国在留管理庁の案内は「1週について」とだけ定めており、どの曜日から数えるかを示した記載は今回確認した公式資料にはありませんでした。週の区切りで迷う勤務の組み方をする場合は、地方出入国在留管理官署に確認してください。
  • 時間の記録を残す:勤怠記録は、どの週に何時間働いたかを後から示す材料になります。在留期間の更新や在留資格の変更の審査では、本人の在留状況が見られます。

LONG VACATION03長期休業中は1日8時間以内。期間は学校の学則で決まる

施行規則は、留学生については「在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるとき」は1日について8時間以内と定めています。出入国在留管理庁のQ&Aは、夏期・冬期休業等の教育機関の長期休業中は1日8時間以内の就労が可能と説明し、夏休み期間中に雇う場合も、就労時間等の条件は資格外活動許可の証印や許可書に記載されているので確認するよう案内しています。

  • 期間は本人の都合ではなく学則で決まる:授業のない日や、本人が休みを取った日が長期休業になるわけではありません。学校の年間予定(学年暦)で長期休業期間の始まりと終わりを確認し、その期間に限り、1日について8時間以内の範囲でシフトを延ばせます。
  • 労働基準法の上限は別にかかる:入管法上は長期休業中に1日8時間以内まで働けても、労働基準法第32条は、使用者は労働者に「休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない」「休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない」と定め、第35条は「毎週少くとも一回の休日を与えなければならない」としています。週40時間を超えて、または休日に働かせるには、第36条の書面による協定と行政官庁への届出が前提です。1日8時間を超えて働かせることは、協定があっても、入管法施行規則第19条第5項第1号の「一日について八時間以内」を超えるためできません。
  • 休業が終わったら週28時間に戻す:夏休み中に組んだ長いシフトを、授業が始まった後も続けてしまうと超過になります。
  • 掛け持ちがある場合:出入国在留管理庁のリーフレットが合計で数えるよう明記しているのは週28時間についてですが、1日8時間も施行規則では本人の活動全体についての上限として書かれています。休業中も他の勤務先の時間を含めて確認しておくのが安全です。

NOT ALLOWED04許可があっても働けない店:風俗営業等の営業所

包括許可からは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)に定める次の営業に関わる活動が除かれています(施行規則第19条第5項第1号)。

  • 風俗営業(風営法第2条第1項)が営まれている営業所:キャバレーなど設備を設けて客の接待をして遊興・飲食をさせる営業、営業所内の照度を10ルクス以下として営む喫茶店・バーなど、見通しが困難で広さ5平方メートル以下の客席を設けて営む喫茶店・バーなど、まあじゃん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業、スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備(国家公安委員会規則で定めるものに限る)を備える店舗等でその遊技設備により客に遊技をさせる営業(第2条第1項第4号・第5号)。
  • 店舗型性風俗特殊営業(同条第6項)が営まれている営業所。
  • 特定遊興飲食店営業(同条第11項)が営まれている営業所:ナイトクラブその他設備を設けて客に遊興・飲食をさせる営業で、酒類を提供し、午前6時後翌日の午前0時前の時間においてのみ営むもの以外のもの。
  • 無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業、店舗型・無店舗型電話異性紹介営業に従事する活動。

施行規則は、これらの営業が「営まれている営業所において行うもの」を除いています。接客をしない清掃や皿洗い、事務であっても、その営業所で働けば包括許可の範囲外です。反対に、飲食店であっても上の営業に当たらなければ、包括許可の範囲で働けます。自社や配属先の店舗がこれらの営業に当たるかどうかを、採用前に照らし合わせてください。

CHECK THE CARD05在留カードで確かめる順番

厚生労働省は、採用選考の段階で在留カードを提示させると採否に偏見が入り込むおそれがあるとして、選考時は在留資格や資格外活動許可の有無を口頭または書面で確認し、採用内定後に在留カードで就労可能であることを確認するよう求めています。内定後は、出入国在留管理庁のリーフレットに沿って次の順に見ます。

  • 表面の「就労制限の有無」欄:留学生は「就労不可」と記載されています。この記載だけで不採用と判断せず、裏面を確認します。
  • 裏面の「資格外活動許可欄」:「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く。)」とあれば包括許可です。「許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動)」とあれば個別許可なので、資格外活動許可書で勤務先や業務内容を確認します。これらの記載がない場合は、旅券の資格外活動許可証印や資格外活動許可書を確認します。厚生労働省は、在留カード、旅券(パスポート)または資格外活動許可書などにより資格外活動許可を受けていることを確認するよう求めており、いずれでも確認できなければ雇うことはできません。
  • 旅券の証印や資格外活動許可書:出入国在留管理庁は、証印シールや資格外活動許可書の確認と併せて在留カードの裏面も確認するよう求めています。
  • 在留期間(満了日):期限が過ぎていないかを確かめます。
  • 偽造・変造の確認:無料の「在留カード等読取アプリケーション」でICチップを読み取り、券面と見比べます。読み取った表示には、資格外活動許可を受けているときはその旨も含まれます。番号が失効していないかは「在留カード等番号失効情報照会」で確認できますが、照会結果はカードの有効性を証明するものではないとされています。

令和8年6月14日交付分から在留カードの券面が新様式に変わり、確認する項目の記載位置も変わりました。厚生労働省のリーフレット「外国人雇用はルールを守って適正に」に旧様式・新様式・特定在留カードの見本があるので、手元のカードと見比べてください。包括許可は教育機関に在籍している間に限られるため、学生証などで在籍していることもあわせて確かめておくと、卒業や退学に気づかないまま働かせ続ける事態を防げます。在留カードの原本や旅券は、確認したら本人に返します。厚生労働省の指針は、事業主が外国人労働者の旅券や在留カードを保管しないよう求めています。

留学生をアルバイトで雇った場合も、ハローワークへの外国人雇用状況の届出が必要です。雇入れ時には資格外活動許可の有無も届け出ます。様式や期限は外国人雇用状況の届出と在留カード確認で解説しています。

AFTER GRADUATION06卒業・退学したら、アルバイトの前提が変わる

  • 卒業後は包括許可の範囲外:出入国在留管理庁のQ&Aは、留学生に対する包括的な資格外活動許可は教育機関に在籍している間に限り有効で、卒業後いずれの教育機関にも在籍していない場合にはアルバイトは認められないと答えています。在留期限がまだ残っていても同じです。3月に卒業した学生を、4月以降もそのまま同じシフトで働かせることはできません。
  • 就職活動のための「特定活動」に変わった人:卒業した大学や専門学校が発行した推薦状に資格外活動許可についての記載があり、在留状況等に問題がなければ資格外活動を許可でき、記載がない場合は個別に判断するとされています。在留資格が変わった後の在留カードで、改めて裏面の許可欄を確認します。
  • 正社員として採用する場合:厚生労働省の指針は、留学生を採用する際には在留資格の変更の許可を受ける必要があることに留意するよう求めています。業務内容に合った在留資格への変更が前提です。技術・人文知識・国際業務(技人国)で採用できる業務の範囲は技人国で雇える仕事・雇えない仕事で整理しています。
  • アルバイト時代の超過は、就職時の審査にも響く:出入国在留管理庁の資料は、技人国への変更許可に当たり、資格外活動許可の条件に違反して恒常的に1週について28時間を超えてアルバイトに従事しているような場合には素行が善良であるとはみなされないとしています。アルバイト先で超過させることは、その学生を自社や他社が正社員として迎える道を狭めます。

PENALTIES07超過させたときの雇用主の責任

出入国在留管理庁は、不法就労になる3つの場合の一つとして「留学生が許可された時間数(原則週28時間以内)を超えて働く」ケースを挙げています。許可を受けていない留学生を働かせることも同じく不法就労です。雇用主側の主な責任は次のとおりです。

不法就労助長罪(入管法第73条の2)事業活動に関し外国人に不法就労活動をさせた者などは、2026年10月14日にe-Gov法令検索で確認した現行規定で「三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」。3年以下の拘禁刑か300万円以下の罰金、またはその両方です
令和9年4月1日からの規定育成就労制度を創設した改正法(令和6年法律第60号)による改正後の規定として、e-Gov法令検索に「五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金」(併科あり)が未施行の版で掲載されています
会社にも罰金(入管法第76条の2)法人の従業者がその業務に関して不法就労助長罪を犯したときは、行為者を罰するほか、法人に対しても罰金刑を科すと定められています
「知らなかった」は原則として通らない第73条の2第2項は、在留資格の範囲外であることや資格外活動許可を受けていないことを知らなかったことを理由に処罰を免れることはできないとし、過失のないときだけを除いています。出入国在留管理庁は、在留カードを確認していない等の過失がある場合には処罰を免れないと説明しています
外国人の事業主の場合不法就労させたり、あっせんしたりした外国人事業主は退去強制の対象になります
ハローワークへの届出を怠った場合外国人雇用状況の届出をしない・虚偽の届出をした場合は30万円以下の罰金の対象です(厚生労働省)

働いた留学生本人にも影響があります。資格外活動許可の条件に違反すると、出入国在留管理庁長官は許可を取り消すことができます(入管法第19条第3項)。第19条第1項に違反して報酬を受ける活動を行った者には罰則があり(第73条、第70条第1項第4号)、出入国在留管理庁は新しく入学した留学生向けの案内で、資格外活動許可に違反している場合は在留期間の更新が認められない可能性があると伝えています。

Q. 留学生のアルバイトは、2つの店で週15時間ずつ働いてもよいですか?
A. できません。合計が週30時間になり、週28時間を超えるためです。出入国在留管理庁のリーフレットは、複数のアルバイト先がある場合にはその合計が週28時間以内でなければならないとしています。
Q. 夏休み中は何時間まで働けますか?
A. 在籍する学校が学則で定める長期休業期間中であれば、1日について8時間以内です。長期休業期間かどうかは学校の学則で決まるため、学校の年間予定で期間を確認してください。休業が終われば週28時間以内に戻ります。
Q. 3月に卒業した留学生を、在留期限まではアルバイトとして続けて雇えますか?
A. 雇えません。留学生に対する包括的な資格外活動許可は教育機関に在籍している間に限り有効で、卒業後いずれの教育機関にも在籍していない場合はアルバイトが認められないと出入国在留管理庁は説明しています。就職活動のための「特定活動」に変わった場合は、その在留カードで改めて許可の有無を確認します。
Q. 居酒屋やゲームセンターで留学生を雇えますか?
A. 業態によります。包括許可は風営法の風俗営業などが営まれている営業所での活動を除いており、まあじゃん屋・ぱちんこ屋や、スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で客に遊技をさせる営業(風営法第2条第1項第5号)に当たるゲームセンター等、接待を伴う店などが当たります。これらの営業所では、清掃や皿洗いなど接客以外の仕事でも働けません。通常の飲食店で上の営業に当たらなければ、包括許可の範囲で働けます。
Q. 本人が「28時間を超えても大丈夫」と言った場合はどうなりますか?
A. 本人の申告で上限は変わりません。超過して働かせた場合、事業主は不法就労助長罪(入管法第73条の2)に問われることがあり、在留資格の範囲外であることを知らなかったとしても、過失がないときを除いて処罰を免れません。他の勤務先を含めた時間を確認し、記録を残しておくことが備えになります。

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最終確認日

2026/10/14

執筆

編集部

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